介護を行う際に最低限知って欲しい事
介護の仕事に従事する方はもちろんですが、家庭で家族の介護を行う方にも知っておいていただきたい事は、高齢者介護における誤解が多々存在している事です。
高齢者に対して適切な介護を行うためにも、誤った認識を解くことが大切です。
参考:http://kaigoouen.net/knowledge/senior/senior_1.html
高齢者介護で誤解されやすい事
高齢者は年齢と共に衰弱していき寝たきりになるものだとか、認知症は脳の病気だから確実に進行する病気だという認識をお持ちの方がとても多いのです。
このような認識を持ったまま高齢者介護を行うと、思い込みで介護を行う場合があるため場合によっては大きな弊害をもたらす結果になるのです。
介護を行う際には誤った認識を改善することが大切だということになります。
誤解が生じる原因
高齢者介護に関して誤解が生じてしまった原因を突き詰めてみると、元々は医療現場で行われていた看護が介護へと派生していったという背景があることが考えられます。
現在行われている介護手法の多くは看護の現場で行われていた手法が模倣される形で行われていると考えられるのです。
ここで注目したいのが、看護の現場では安静を保たなければいけない患者さんに対して行う手法なのに、介護の現場ではできるだけ寝たきりの状態にはならないようにしたい方に対して同じような手法で介護を行っているという現実です。
看護の現場では安静に過ごして早期回復を目指すため、いわば寝たきりに近い状態のまま看護を行う場面が多くあります。
例えば手術直後などは安静に過ごさなければならないこと、自分ではうまく体を動かせない状態になることなどから、必要に応じた看護が行われます。
患者さんの容態が回復してくると元通りの生活に戻すことができるのが普通なので、看護の内容も変わってきます。
これに対して高齢者に対して介護を行う場合は、寝たきりの状態が続くことを前提にしている介護を行われていることが問題視されています。
一度寝たきり状態に近くなった高齢者はリハビリなどを行っても元通りになることはなく、ずっと寝たきりのままだと思い込まれているため、寝たきり状態を前提にした介護が行われていたのです。
実は、この寝たきり状態の生活を前提にした介護を続けることが、寝たきり状態を助長する結果になるという廃用症候群になる原因だと言われています。
これからの介護で必要なこと
これからの介護で注意しなければいけないのが、高齢者の介護では生活の質を向上させることを目標にして、廃用症候群を予防することを目的にした活動的な生活を目指すべきだという事です。
また、活動的な生活を実現するためにも体調を万全に整えることも目標にすることが大切です。
将来的な目標としては、高齢者が自立した生活を支援するという介護が実現するようにしたいものです。