明確な定義は存在しません
高齢者になると寝たきりになってしまう可能性が高いから大変だ!と考えている方もいますが、寝たきりが仕方ないという認識は間違いであることを把握している方は少ないはずです。
高齢者=寝たきりになるという考え方を変えるためには、視点を変えてみることも必要になります。
寝たきりの定義はない?
よく寝たきりという言葉が使われますが、寝たきりという定義ははっきり決まっていないのです。
一日のうち何時間以上を体を寝かせたままの状態でいる場合なら寝たきりと言うのか、ベッドや布団の上で一日のうちの大半が過ぎてもギャッジアップをすることで体を起こし座ることができるなら寝たきりとは言えないのか…など明確な答えを出すことはできません。
一般的な認識としては、夜寝ている時にも日中目を覚ましている時にも寝た状態で過ごしていると寝たきりと言えるとか、食事や排泄など全ての日常生活をベッドや布団で行う事を寝たきりとして考えられています。
高齢者が寝たきりになる理由
年齢を重ねて高齢者になると必ず寝たきり状態になるとは言い切れません。
中には60代でも寝たきり状態になる人もいますが、100歳近くになっても元気で歩きまわっている人もいます。
つまり、年齢を重ねることで必ず衰弱して寝たきりになるとは限らないと言えるのです。
人間は何歳になれば寝たきりになるとは言えないので、加齢だけが寝たきりになる理由とは考えられません。
では、何らかの病気を引き起こしたことで後遺症が残ってしまい寝たきりの原因になったという場合について考えてみます。
重い後遺症が残る可能性が高い病気として知られているのが脳卒中や脳梗塞など体を動かすために必要な脳に直接ダメージを与えてしまうような病気が引き金になって体が不自由になるケースです。
これらの病気によって麻痺などの後遺症が残ると体が不自由になる場合も多いですが、必ずしも寝たきりになるほど状態が悪化するとは限りません。
仮に不自由な部分があっても、自分で動かすことができる部分は積極的に動かす努力をすることで今までと同じような生活を過ごすことも十分可能なのです。
例えば交通事故などで何らかの障害が残ってしまい、今までと全く同じ状態に体を動かせなくなったとしても、努力を重ねることで社会復帰を果たして仕事を行うことも可能ですし、スポーツを楽しむことも可能です。
高齢者の場合も同じで何らかの障害が残ったとしてもすぐに寝たきりになると決めつけてはいけないのです。
このように、高齢者が寝たきりになるのは仕方ないという認識を持つのではなく、生活の質を保つために必要な介護を行って活動的な生活が実現するように目指すことが大切なのです。