寝たきりの原因にもなり得る!?骨粗しょう症とは

骨粗しょう症から寝たきりになる事が多い

骨粗しょう症は自分に関係ないと思っている方が多いのですが、特に閉経後の女性は骨粗しょう症になるリスクが高いので、気を付けなくてはなりません。
閉経後は女性ホルモンが極端に減少し、女性ホルモンは骨粗しょう症と深い関係にある為骨粗しょう症のリスクが高くなるのです。

女性ホルモンはエストロゲンといいますが、エストロゲンが減少すると破骨細胞という細胞の働きが盛んになります。
破骨細胞は古くなった骨を壊すという細胞になるため、骨を作る細胞の骨芽細胞とのバランスが崩れ、破壊する方が多くなるため、骨量が少なくなりこれによって骨折のリスクが高くなるのです。

骨量が少なくなると、骨はすかすかした状態、ちょうどスポンジのような状態になり、結果、ちょっとした衝撃でも骨折、ひびなどになってしまうのです。
高齢者はX線の撮影をしても画像に全く写らない小さい亀裂の骨折や圧迫による骨折などを起こすことが多く、場合によっては寝たきり状態が長い高齢者など、下のお世話の時両足をあげるという事だけで骨が折れる音がするという経験をされたスタッフもいる位です。

骨の強度の低下は骨折リスクを高くする

骨粗しょう症は特にどの部分の骨折リスクが高くなるのかというと、胸椎や腰椎などの背骨、手首、さらに足の付け根や腕の付け根などの骨折が多くなります。
骨粗しょう症により大腿骨に近い部分を骨折する事も多く、この場合、歩くことはもちろん、座るという事も出来なくなるので、「寝たきり」になる可能性が高くなります。

背骨を骨折すると高齢者の場合、背骨、腰の変形となってしまう事もあるので、痛みが伴いますし、生活の質が極端に低下してしまうという二重、三重のリスクを負う事になるのです。

こうした骨折に関しては骨の強度が関係しますが、骨の強度には骨密度、つまり骨量と骨質が深く関与します。
骨粗しょう症の原因として骨密度が関係しているということは以前からいわれており、骨密度を計測する機会で密度を図り、骨粗しょう症リスクを検査したものですが、近年、骨密度が低いという状態ではないのに骨折するという高齢者も多いという事が明らかになり、骨質についても重要視されるようになったのです。

骨に含まれるミネラルの量が骨密度ですが、骨質は骨を構成している構造特性の状態をさすもので、骨粗しょう症はこの両方が低下していることで、ちょっとした刺激で骨折してしまうリスクが高くなるとわかってきています。

食事をしっかりとって骨を丈夫にする、適度な運動を行う

骨粗しょう症にならないためには、バランスのいい食事を規則正しくリズムよく食べるという事、生活習慣を見直し、三食しっかり食事をとるという事が重要です。
骨密度についてはカルシウム、ビタミンDを同時に接種し腸管でのカルシウム吸収率を向上させること、どうしてもこうした栄養素が足りないという事であれば、サプリメントなどを併用し、バランスのいい栄養補給を考えることも必要でしょう。

食事のほかに、継続的な運動も効果的です。
体重をかけて歩く、適度な運動を行う事で骨にカルシウムが蓄えられると同時に、筋力を向上できるため、安定した歩行が可能となり転倒しにくくなるという点も運動のメリットです。

有酸素運動となるウォーキング、スロージョギング(早歩き程度のジョギング)などを「適度」に行う事がポイントで、疲労するくらい行うのはよくありません。
日常生活の中で家の掃除を毎日丁寧に行ったり、駅の階段などをゆっくり上るなどがあれば、それも運動の一つです。