持っていればいいことある!?介護に関する資格のまとめ

超高齢化社会で求められる在宅介護

超高齢化社会が予測される中、高齢者数や介護施設数の増加が続き、介護関連業務のニーズは増える一方ですが、介護の担い手の人手不足が顕在化しています。
高齢者本人の意思や経済的な問題で在宅介護を選ばれる方も少なくありませんし、国も介護予算の負担増を抑えるため在宅介護にシフトしてきており、在宅介護数は今後増えることが見込まれます。
その場合、介護資格を持つスタッフと同様のことを知識のない方が在宅で行うのは困難であり、自己流の介護は被介護者にリスクとなってしまいます。

さらに、介護者の肉体的・精神的なダメージや疲労感が大きくなると、家庭内に険悪なムードが漂います。
そこで、老親の在宅での介護に不安を抱く方のために、資格取得の際に習得したスキルを在宅介護で活用することが可能な介護資格を紹介しましょう。

介護の基本スキルを身に付ける介護職員初任者研修

介護関連の必要最低限の知識やスキル、心構えを身につけて介護の基本を習得する資格です。
介護のプロへの入り口ともいえる資格で、介護の基礎を初めて学ぶ方に最適です。
この資格の特徴は、各自治体が定めるスクールが実施する講座を受講し、全てのカリキュラムを修えて筆記試験にパスすることで取得出来ます。

この講座の課程内容は、大きく分けると「講義」と「演習」で成り立っており、講義では介護の基礎知識を習得します。
演習においては、実技を経験しながら本格的な介護スキルのマスターが目標です。
具体的には、サポートが求められる要介護高齢者や身体の不自由な方への、入浴や食事、更衣等の手伝いをする身体介護と掃除や洗濯といった暮らしを手伝う生活援助です。

この講座を開設する代表的なスクールは、ニチイや三幸福祉カレッジ等ですが、それ以外にも多くの団体が開設しており、受講する場合は各スクールの課程の内容や場所を調べて最適なスクールを選択しましょう。
このカリキュラムを受講するための条件となる資格はなく、介護初心者におススメと言えます。

次のステップの介護職員実務者研修や介護福祉士・ケアマネジャー

こちらは前述の介護職員初任者研修の内容理解を前提としており、基本知識とスキルを習得した上、さらなる実践知識とハイレベルなスキルを身に付ける事を目指します。

そのため、カリキュラムの内容は、初任者向けのモノより高度で幅広く専門的に組まれています。
資格のレベルも初任者研修よりもワンランクアップの位置付けで、介護だけでなく、医療分野の知識も習得します。

この資格を持てば、居宅にスタッフを派遣する訪問介護事業所に設置が義務付けられる「サービス提供責任者」として活躍が可能です。
さらに専門性の高い介護福祉士の受験資格ともされており、自宅で老親の介護を行うためだけでなく、将来プロとしてのステップアップにも適しています。
介護福祉士は日々の暮らしにサポートが必要な主に高齢者を対象に、具体的な家事援助や入浴介助など幅広く支援します。
ケアマネジャーは、その支援の計画であるケアプランを立てて、総合的に必要なケアが満たされるように援助します。