リハビリ

リハビリの効果や限界

高齢者にもリハビリが必要

元気に暮らしていた高齢者が病気や怪我のため入院生活などを送っていた場合、寝たきりあるいは寝たきりに近い状態になってしまう場合も多いと言われています。
年齢と共に様々な後遺症が残る可能性が高くなると言われていますが、その改善策として実践されるのがリハビリです。
リハビリの効果が期待されても、限界があると言われていることから、無力感で一杯になる方も多いはずです。

病院と自宅の環境は違う

元気だった頃と同じように元気で暮らせる時を目指すために実践されるリハビリは、高齢者が実践してもあまり効果が得られない場合も多いと言われています。
例えば怪我をして一ヶ月ほど入院生活を送っていた高齢者がリハビリを行っていたところ、ある程度の段階まで回復できたので退院して自宅に戻って来たのになかなか思うように体が動かせなくなって寝たきりに近い状態になってしまったというケースがあります。
これは病院内で過ごしていた時と、自宅に帰ってきた時の生活環境が変わってしまったため、自宅ではできない事が多く発生したと考えられます。
広い病院内では歩行器を使うなどの方法で体を動かすことができたのに、自宅では狭すぎるし手すりになる部分も無いのでうまく歩くことができずに結果的に自分で排泄に行くことが難しくなってしまうという場合もあるのです。

一生懸命リハビリに取り組んでいたのに、せっかく念願だった自宅に戻った途端に悪くなってしまうのは皮肉な話です。
このような結果にならないためにも、病院と自宅の生活環境を近い状態にしておくことが大切です。
自宅でも病院で行っていたようなリハビリを実践できる環境を整えて、出来る限り自立した生活を目指すことが大切だと考えられます。

できることの限界はあるもの

病院で行うリハビリと自宅で行うリハビリは設備の関係や専門的な知識を持っている人が存在していないことなどでできることに限界がやって来ます。
自宅でもリハビリを実践できるように訪問リハビリを実践することも可能ですが、毎日実践できるわけではないので一週間のうちに数回実践するだけで果たして効果的なのかを考えてみると、あまり良い結果が出そうもないことは容易に想像できます。

やはりリハビリだけに効果を求めるのではなく、普段の生活でも出来る限り体を動かすような努力を怠らないことが大事だと考えられます。
ある意味、日常生活全体をリハビリとして捉えるようにして、体が思うように動かせなくなった前の状態に近づけることができるように生活リズムを整えたり、一日の過ごし方を変えてみる努力も必要になります。
自分の体は自分で動かせるように地道な努力を重ねることが、寝たきり状態を防ぐ第一歩になるといえるでしょう。