日常的な家事
訪問介護は出来ないことも多い
訪問介護では日常生活の支援もサービスの中で行うのですが、この日常的な支援の中でも、家事という事については難しさがあります。
というのも、日常的な家事と非日常的な家事があり、訪問介護でヘルパーが行う事が出来るといえば「ご本人に直接かかわる事、その上で本人が出来ないことであり、それが出来ないことによって日常生活に支障となること」です。
日常的に行う事といえば、掃除や食事、日常生活に必要な商品のお買い物などで、していいのかどうかわかりにくいものもあります。
例えば電球の交換などは、利用者が普段生活している居室であれば灯りがつかない状態では日常生活に支障がきたすため、しなければならないこと、つまり、ヘルパーができる仕事です。
しかしその他の使っていない部屋を点検して切れている電球を取り換えておくというのはヘルパーが行う仕事ではありません。
庭の掃除についても、大量のごみの処分などを依頼されても、これは生活の中で必須になる事ではないので、ヘルパーの作業分野ではない、という事になります。
日常的な支援以外出来ないのはなぜか
大掃除、庭木の水やりなどは日常生活に必須という事にならない、でも、スタッフの中にはちょっとしてあげたいという気持になる方もいるでしょう。
介護保険法において、こうしたことを「絶対にやってはならない」と規定してはいないので、このすべきこと、しないことは、各市町村によっても違いがある事もありますし、事業所によって明確に決められていることもあります。
介護保険という枠組みの中で、介護保険という財源を利用するのに、それが介護ではなく食事を作ったり掃除をするなどのいわゆる「家事」に利用されるのはどうなのか?という意見もあり、御存じのとおりサービスなどについても介護保険法というのはよく改正が行われていますが、どこまでをサービスにすればいいのか、利用者によっても希望が違いますし、介護事業者にとってもどこまで行うのか、模索中、といえます。
日常生活を豊かにしたいと思う時
介護サービスの中で出来ないことでも、もう少し日常生活を豊かにしたいという気持をお持ちなら、自費サービスを利用する事で希望がかなえられる事も多いです。
介護保険外のサービスの提供は、各介護事業所が行っていることで、希望したいといういことなら、ケアマネージャーに創案し、全額自己負担となりますが、より豊かな生活を求めて利用するという事も、経済的な事が許せばよい事なのではないかと感じます。
例えばご家族がどうしても留守しなければならず、その間、サービス以外の範囲になるけれど生活援助をしてほしいという場合、緊急性などを考慮して認めてもらえるという事もありますので、必ず諦めずケアマネージャーに相談してみましょう。